宇都宮製作所は4月以降、名古屋のサービス要員拡大&スペアパーツ拡充で、事務所移転を計画
宇都宮崇寛営業本部長
- 2016年の受注の柱は継続して「TGR‐200」「TGR‐250」「TGR‐016」であり、需要の高さ、市場からの要求等、宇都宮製作所の工具研削盤に対する、現在のひとつの「答え」がこれら3機種に集約されていると言えようか。
- 「ドリル関連の注目度は引き続き高いが、昨年末のJIMTOFでは、ドリル主体の工具メーカーからも、カッタやリーマ系で評価を頂くケースが増えてきた」と多様な工具種への評価の広がりを宇都宮崇寛営業本部長は語る。
- 年末年始の受注状況で見れば、「TGR‐016」を中心に、再研磨メーカーからのオファーが増えてきたのが特徴的だと言う。
- 「一例だが、016のドリル刃先ホーニング加工のプログラムの中で、ホーニング幅を一定に保ちながら中心から外周にかけて角度を任意に変更する項目がある。『ここまで、できるの?』というお声を頂戴し、より詳細な技術的内容に踏み込んでいく。トータルな差別化を進めていくためにも、より、柔軟で、豊富なプログラム制作へと、コマを進めていかない訳にはいかない」。
- 技術力の提案という側面で、JIMTOFでもインパクトを放ったのは新製品の「UG‐MaxPro」だ。
- 「ブースでは、溝長450ミリ、全長500ミリの超硬ロングドリルを、溝切から刃先研磨までの全加工を行い、注目された。当社の第3世代に位置付ける機種であり、現在も、当社の開発陣とユーザーとの間で頻繁に試削りが行われ、ブラッシュアップを試みない日はないくらい」と言う。
- 宇都宮製研削盤のユーザーを大別すると、自動車や商用車などのエンドユーザー、再研磨メーカー、工具メーカーに分類できる。
- 「直近では、建機分野でも期待が持てるようになってきた。が、長期的なスパンで見れば、医療用関連分野もターゲットに据えられるようにしていきたい。リスク分散の考えにも通じる」。
- 2017年の活動のポイントでは「期待を込めての発言になるが、市況そのものの方向性は悪くないと予測。当社としては、名古屋のサービス要員の拡充、スペアパーツなど在庫充実を考えている。引っ越しなどを含め、具体化は4月以降になる」との新たな動きを語ってくれた。