2月中に新オフィスでのテスト加工等の準備整うANCAジャパン。運営方針は「サポート イン ジャパン」

ANCA Machine Tools Japan株式会社

ANCA Machine Tools Japan株式会社

日本市場では今後、FXシリーズ拡販を狙っていく、と語る板倉社長

  •  昨年12月にデモルーム併設のオフィスへ移転したANCAジャパンを訪問した。
  •  「2月にオーストラリア本社から社長も来日して、ユーザーの皆様に新オフィスを披露させて頂く予定だったが、コロナ禍の拡大で6月に延期することになった。機能的には、デモルーム関連の電気工事、クーラントの配管工事を2月中に終えると、テスト加工の準備等が整う。是非、来社いただき、ご活用を」と板倉社長は訴える。
  •  10台の駐車が可能な新オフィスは、1階がデモルームとパーツセンターで、2階が事務管理部門で構成される。
  •  「移転前のオフィスと比較して3倍の広さ。デモルームには、特殊工具の再研削から小径工具の量産までフォローする工具研削盤FX-5のほか、段研削のCPX、マーキング装置のAUTОMARKを配置している」。
  •  陣容では、まず、営業は、大阪以西のエリアを板倉社長が兼務し、関東、中部に各1人ずつ、サービスは6人体制と最も層を厚くし、アプリケーション2人、パーツの手配に1人、あとは総務関連という、15人体制で新たなスタートを切っている。
  •  「昨年7月から直販を開始したが、すこぶる反応がいい。特に新規顧客からの受注が多く、計画を上方修正するほど。3年後に設定していた目標の水準にすでに達しており、現時点で身の丈に合った受注規模を超えているため、皆様には、ご迷惑をおかけしている」。
  •  奇しくも、総代理店性を解消した7月辺りから市況が好転してきた。
  •  受注の多くは工具メーカーとエンドユーザーからで、機種で見れば高精度仕様の工具研削盤「MX-7」で7割、残りを「FX-7」、段研削の「CPX」等が占める。
  •  「ANCAグループ全体の受注では、中国、北米が好調に推移していることもあり、今期は、過去最高を記録する見込み(6月決算)。しかしながら、納期では昨年7月時点では3カ月だったのが、今では7カ月強と心苦しい展開となっている」。
  •  生産内容は、大型機はオーストラリア、小型機はタイとの棲み分けがなされているが「工場のロックダウンによる生産の停滞の影響は深刻だ」と板倉社長は付け加える。
  •  先にも触れたが、オープニングセレモニーもコロナ禍の影響から免れない。
  •  「だが、6月に延期になったとは言え、実質的な新オフィスの機能はスタートを切ることができる。今後の運営方針としては、サポート・イン・ジャパンを標榜していきたい。ファンづくりの核心は、サポートにあると考えるからだ」。

 

ANCAの新オフィス。6台の駐車が可能だ

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段研削盤のCPXだが、既に受注をみているそうだ

段研削盤のCPXだが、既に受注をみているそうだ