1人当たりの生産性をいかに上げていくか、川辺日新ダイヤ社長
河辺社長
日新ダイヤモンド製作所社長就任4年目に入り、その半期を終えた時点で河辺清能社長を訪問、合理化をテーマとした「旗頭」の行方を追ってみた。
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「この半期は、対前年同期で比べると、売り上げでは、ほぼ横ばい、営業利益では、目に見えて、良くなってきている。稼働から1年半が経過した前工程を手がける『あいば工場』は、現状、フル稼働状態で、ロットがまとまってきたことと並行して、設備投資やQC活動をはじめ工夫を積み重ねることによる合理化が奏功。本社工場含め、常に追求している1人当たりの生産金額向上の成果が出始めていると考えている」。
大量・多品種・短納期という生産の枠組みがすでに定着化した感がある。
「レーザー加工機を導入し、作業時間が半減した。さらにもう1台設備し、1人のスタッフで、より多く『台持ち』して、合理化を突き詰めていきたい。素材の自動供給装置付きの機械導入も検討している。生産性という括りでは、多能工化も推進していきたい」。
設備導入の手は緩めない。
自動車、半導体、モーターという、新たにターゲットに定めた、この3分野は「狙い通り」(河辺社長)に推移しているようで、「先行き不透明」ながら、「対面商売」を積み上げていき、結果を出していく。このスタンスに変化はない。現実は「期待はずれ」「予想外」という受注が相乱れながら進行していく。
「(円高懸念はあるものの)輸出比率を伸ばしていく方針に変化はない。現時点で12%の社内シェアとなっている。エリアでは特にインドネシアが伸びている」そうだ。
地元、高島市でナンバー1の企業になろう、という目標を抱く河辺社長。
「今期は、通期で前年度並みを予想している。実際、その可能性は高い。今後、どのような指標でナンバー1となるか、ご期待頂きたい」と結んだ。