全自動、超微細、超能率など8テーマに分類「研削加工の総合提案」の場に‐岡本工作機械
チャック径2メートルという「滅多に見られない」UPG208CH‐Liの横に立ってもらった、広報担当の西上氏。
- 平面研削加工をリードし、販売約2万台を記録した岡本工作機械製作所のベストセラー、PSG‐DXシリーズがリニューアルされ、PSG‐GXシリーズに引き継がれることになった。
- 広報担当の西上氏によると「DXシリーズは、1980年代にリリースされた汎用機で、当社では、一番、売れた機械。GXシリーズは、このリニューアル機とあって、すでに多くの受注を見ており、嬉しい悲鳴を上げている」と言う。
- 上下送りにサーボモータを採用し最小量0・1ミクロンからの高精度な切り込みを可能とするほか、カバーはステンレス製を採用、錆と絶縁した。 セラミックス加工で豊田バンモップスとのシナジー追求も
- さて、開幕まで、あと少しと迫ったJIMTОFで、掲げられたテーマは「研削加工の総合提案」。全自動、超微細、超能率など8テーマに分類され、出展機種は、豊田バンモップスとのセラミックス加工でシナジーを追求するロータリー研削盤を入れ、全8機種となる。
- テーマごとに追っていこう。
- まずは「全自動」をテーマとする、MUJINの進化バージョン「PSG63CA3 SELF」。前回JIMTOFから更に進化した全自動研削システムで、稼働状況の把握や軸の負荷の検知、予知保全、適応制御といった最新技術が総動員される。
- 「超微細」の観点からは新製品の超精密成型研削盤「UPZ63Li」の登場となる。自動ロボット搬送装置を組み込み、人との共有を意識して、機械後部からロボット操作。正面からは人間の介入も可能。5軸の研削CAMの提案により、誰でも容易に複雑5軸加工を可能とする。
- 複合化に向けたステップとして、「2台を1台に」を具体化するのが「IGM15NC‐2SP」という内面研削盤。2スピンドルから成る新製品で「超能率」を謳う。2つの砥石が取り付けられるため、内外周、斜めとストレートをワンチャッキングで研削が行える。
- また複合化では更に1台、円筒と内面の同時研削提案で「UGM360NC」が出展される。特にポリゴン研削で注目される機種となる。
- 「超精密」と名指しできるのは、超精密平面研削盤「UPG84CALi2」だ。600×400ワークサイズで平面度1ミクロンを切る最高クラスの精度に到達する逸品。機上測定装置も取り付け可能で、クラウニング、コンタリング、マルチポジションの各加工も組み入れられる万能機。
- 2メートル級のめったに見られない新機種として、お目見えするのが超精密門型研削盤「UPG208CHLi」。順送金型等の大型分野に向けてリリースされる。1工程で平板からクラウニング形状にしていき、加工後、高速で機上測定。測定込みの加工スピードは従来の3分の1程度になるようだ。
- いきなり、NC機ではなく、習熟のステップを踏む「新汎用」の発想で生まれたのが高精度成型研削盤「HPG500NCS」。NCの操作盤だけではなく、ハンドルも取り付けられている。20mmスロトークを1分間に250反転し、金型パンチのカキアゲ研削等にターゲットを定める。
- 最後になるのが「新材料」や「周辺機器」であり、従来の研削加工の意識に革命を起こすような砥石、研削液など総合的な研削周辺機器が紹介される。
- 以上、テーマごとにJIMTОFでの提案を概観した。その内容の詳細は、是非、ブースで直接、見て、触れて、ご体感あれ!
汎用機の新バージョン、PSG-GXシリーズ