見え始めてきた、半導体関連、5G関連需要-和井田製作所
和井田社長
- 和井田製作所高山本社を訪問し、和井田社長にこの間の業況と2020年の見通しについて取材した。
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- 「新規受注は減少しているものの、昨年末から半導体関連、5G絡みの新しい案件も見え始めている。『今が底』との認識もあるが、中国を震源とする新型肺炎の影響により先行きが見にくい状況にある」。
- 今期は、通期ではほぼ計画通りを予想している。
- 「だが、来期の方が厳しいと考えている。中国の売上比率は20%近くを占めており、国内では健闘しているが、あくまでも中国の景気の立ち上がりしだいの所がある」。
- 新製品の動きで注目したいのが一昨年のJIMTОFで披露された試作機4機種の動向だ。
- これについて和井田社長は「対話型ソフト搭載のジグ研削盤UJG‐35iとプロファイル研削盤『SPG‐XL』の2機種は既に販売をスタートした。残りの5軸制御のインサート研削盤『APX‐F50』とプロファイル研削盤『IPG‐S』は、リリースに向けて着実に準備を進めている」との経緯を語る。JIMTОFで披露する新製品も併せて「仕込み中」のようだ。
- 因みにジグ研削盤「UJG‐35i」は第49回機械工業デザイン賞、日本商工会議所会頭賞を受賞している。
- また、更新需要は引き続き堅調であることから期待が持てる、とも。
- 体質の強化と言う点で、注力している現状をフォローする必要があるだろう。営業的に厳しい時に何をするか。
- 「まさに景気とは別に、わが社に足りないもの、やるべきことを課題に設定し、改善活動を強化している。たとえば、3月には独・グラインドテックに出展し、受注を狙っていく計画だが、海外ではどのような付き合い方をすればいいか。製造現場の5S運動の進め方でその基本となるのは何か。技術伝承をどうするか。様々な観点で議論を進めている」。
- 今までの実践では整理・整頓の2Sで「半年間、使用していないものは捨てた。これによって、工場内スペースを増やすこともできた」。
- 今年の4月以降、定年を65歳に延長し、人の確保に腐心するとともに、従業員の定着率向上、採用活動の促進、働き方改革の点で岐阜県で年間一社の「ベストプラクティス企業」に選定されてもいる。
一昨年のJIMTOFでは、試作機4機種を来場者に問うた